書評
—知って考えて実践する—国際看護 第2版
市村 尚子
1
1名古屋大学医学部附属病院 看護部
pp.450
発行日 2018年5月10日
Published Date 2018/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200983
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自身の看護観や看護管理実践を振り返る機会に
2009年に看護基礎教育カリキュラム改正で「国際看護学」がクローズアップされてから10年近く経ち,著者の近藤麻理氏をはじめ「国際看護学の教員」に出会うことも珍しくなくなった。言うまでもなく,私の学生時代には「国際看護学」の講義はなかったが,看護職に国際的視点は欠かせないと思う。
うん? 本当にそう「思う」? 「将来は海外で保健医療活動をしたい」という看護学生や若い看護師に「頼もしいね」とほほ笑みつつ,「海外に行かなくても,当院には多くの外国人患者さんがいらっしゃる。そこに積極的に取り組んでくれるといいなあ」と調子のよいことを考えながら,自らはそこに積極的に取り組めていない看護部長である。私の「看護職にとって国際的視点は欠かせない」ことへの理解は怪しい。そんなことを考えながら,本書を読み始めた。
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