特集 看護の国際協力と国際看護学
国際看護学の概念と看護の国際協力に関する日本の現状
森 淑江
1
1筑波大学社会医学系
pp.1027-1031
発行日 1997年12月25日
Published Date 1997/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901741
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はじめに
将来国際協力に関わる仕事をしてみたいと語る看護学生に筆者は時々出会うが,その学生のもつ国際協力のイメージは漠然としたもので,具体的に何をするのかよく理解していない場合が多い.開発途上国で活躍する医療関係者のことを本やテレビで知って,あこがれるようだ.また,阪神・淡路大震災の起こった1995年がボランティア元年といわれるように,この大災害をきっかけに国際協力に関心を向け出した看護職も多いに違いない.
しかし,実際にどのようにしたら国際協力の世界に入っていけるのか,どんな状況でどのような知識・技術を駆使していくのか,そのためにはどのような経験を積み重ねておけば役に立つのかなど,情報を得ようとしてもその手段すらわからず,やがてそんな希望も忘れてしまう.
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