書評
経験型実習教育—看護師をはぐくむ理論と実践
日高 艶子
1
1聖マリア学院大学看護学部看護学科
pp.384
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200444
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反省的実践家を育てる臨床実習教育の専門書
臨床ナースから再び看護学を学ぶ志を貫いた先駆者の歩み
本書は,編者である安酸の千葉大学看護学部の学生時代の経験が発端となり誕生したといえる。編者は,看護専門学校で基礎教育を受け看護師免許を取得し,臨床で看護師としての経験を3年間積み,1981年に千葉大学看護学部に入学する。1980年代の初期に,既に看護師の免許を取得しているにもかかわらず,仕事を辞め再度看護学を学ぶという志の高い看護師が果たしてどれくらいいただろうか。この行動こそが,「生涯学習者」としてのあり方そのものであるといえる。
編者は千葉大学で現役の学生たちと共に看護学を学ぶ過程で,学生たちの潜在能力の高さに気づく。また,特に臨床実習において学生たちが十分に自分の能力を発揮できない状況にあることを知る。
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