連載 おとなが読む絵本――ケアする人,ケアされる人のために・89
子どもは何が大事なことか感知している
柳田 邦男
pp.962-963
発行日 2013年10月10日
Published Date 2013/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102918
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ベルギーの最近の絵本を見ていると,人間が生きていくうえで大切なことは何かとか,死別の悲しみからどのようにして生きる力を取り戻すかといった,人生のいちばん大事な課題について,子どもにもわかるような物語の絵本を創作する作家が多いように思う。
私自身,ベルギーの絵本作家による『だいじょうぶだよ,ゾウさん』や『でも,わたし生きていくわ』を翻訳して感じていたことだ。どの作品も実にやわらかな物語の展開とやさしい思いをこめたやわらかい水彩の絵で構成されている。
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