特集 Calcimimetics の新しい展開
1.カルシウム感知受容体の構造と機能
福本 誠二
1
1徳島大学先端酵素学研究所藤井節郎記念医科学センター
キーワード:
副甲状腺ホルモン
,
高カルシウム血症
,
低カルシウム血症
Keyword:
副甲状腺ホルモン
,
高カルシウム血症
,
低カルシウム血症
pp.251-256
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.19020/KB.0000000152
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カルシウム感知受容体(calcium-sensing receptor;CaSR)は,細胞外Caによる副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone;PTH)分泌調節に必須のG 蛋白共役受容体である.CaSR は副甲状腺に加え,腎臓や骨などいくつかの組織に発現している.CaSR遺伝子変異は,PTH分泌や腎尿細管Ca 再吸収の変化により,Ca代謝異常を惹起する.したがってCaSR はCa代謝の維持に必須である.一方CaSR は,ケラチノサイトの分化や消化管機能,インスリン分泌等にも影響することが報告されている.ただし,これらの報告されているCaSR の機能が,どの程度生理的に重要であるのかについては,不明な点が残されている.
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