特集 生命科学のNew Key Word
5.細胞膜/細胞接着/細胞運動
Amphiphysin―膜の曲率を感知するタンパク
竹居 孝二
1
Kohji Takei
1
1岡山大学大学院医歯学総合研究科脳神経制御学講座
pp.428-429
発行日 2004年10月15日
Published Date 2004/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100592
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Amphiphysinは,自己免疫性神経疾患であるStiff-Man Syndromeのうち腫瘍を随伴する症例において,自己抗原として同定された128kDaのタンパクで,神経シナプスに高濃度に発現する1)。シナプスでは神経伝達物質放出により細胞膜に融合したシナプス小胞膜が,主にクラスリン依存性エンドサイトーシスにより取込まれるが,AmphiphysinはClathrin,AP2などのクラスリン被覆タンパクやDynamin,Synaptojaninなどのエンドサイトーシス機能タンパクに特異的に結合することから,エンドサイトーシスに機能すると考えられた2)。Amphiphysinには高い相同性をもつAmphiphysin1,Amphiphysin2のアイソフォームが存在する。Amphiphysin1は主に脳に発現し,Amphiphysin2は他の組織にも発現するが脳と骨格筋で高発現し,両者はダイマーを形成する。
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