特集 自治体病院をめぐる課題と活性化への道
自治体病院の看護部長の役割と責任―看護部の組織づくりと取り組み
成田 康子
1
1兵庫県立西宮病院看護部
pp.1006-1010
発行日 2008年11月10日
Published Date 2008/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101348
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総務省が,2007(平成19)年12月に都道府県に通知した「公立病院改革ガイドライン」は,(1)経営の効率化,(2)再編・ネットワーク化,(3)経営形態の見直しの3項目からなっている。2008(平成20)年度以内に「公立病院改革プラン」をつくり,5年以内に経営の効率化により黒字化を達成するよう経営形態を改めることが記載されている。自治体病院は,全国の病院の約11.7%を占め(2006(平成18)年10月),そのうち78.9%は赤字経営であり,一般会計からの繰入金を除くと約9割の病院は赤字になるといわれている。
自治体病院は,救急医療など不採算部門を請け負っているため,経営改善は困難ではあるが,職員の経営感覚の欠如,高コスト体質による,職員給与費対医業収益比率の高さが指摘されている。兵庫県立病院12病院は2007年度純損益45億円の赤字,職員給与比率66.6%である。このようななかでの兵庫県,兵庫県立西宮病院(以下,当院),そして看護部の取り組みについて述べる。
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