病院管理フォーラム 看護管理=病院のDON・4
看護部長の組織管理
小山 秀夫
1
1国立医療・病院管理研究所医療経済研究部
pp.326-327
発行日 2001年4月1日
Published Date 2001/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903247
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⦿組織は戦略に従う
チャンドラー(AD Chandler)が『経営戦略と組織』(Strategy and Structure)という有名な書を著したのは,1962年であった.チャンドラーはこの本の中で,「組織は戦略に従う」ということを当時既に国際企業であったデュポンやジェネラル・モーターズの詳細な歴史分析から明らかにした.これ以降,経営資源,経営戦略,経営組織という現代経営学の基本用語が確立していった.
病院看護部の組織は,看護部長,看護副部長の下に各婦長,主任というピラミッド型になっているのが一般的である.わが国では,このような看護部の組織が確立したのは1970年代であり,それ以前は,診療科別組織のほうが一般的であった.それは,院長の下に各診療科の部長(あるいは医長)がおり,その下に医師,看護職,診療放射線や臨床検査などの技師,そして事務職という職階を配置するという方法で,さながら士農工商型組織であり,各診療部門の長は大使のように振る舞い,病院長は各国大使館合同事務所の館長といったように業務をすすめていた.
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