ホスピタル・トピックス
—自治体病院特別委員会報告—「自治体病院の役割とその役割を遂行するためにとるべき措置」について
米田 啓二
1
1全国自治体病院協議会事務局
pp.569
発行日 1979年7月1日
Published Date 1979/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206907
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全国自治体病院開設者協議会(会長川上千葉県知事)と全国自治体病院協議会(会長諸橋旭中央病院長)では学識経験者を加え,自治体病院特別委員会(会長五島貞次東洋大学教授)を設置,昨年9月4日以来,①自治体病院の果たすべき役割,②自治体病院がその役割を遂行するために国,自治体及び病院がとるべき措置について検討を行ってきた.委員会は14回開かれ,この5月8日,会長に報告が行われた.
この報告は,医療環境の変化に対応するためにどうあるべきかについて,いくつかの項目に分けて述べている.まず①公衆衛生活動については,医療と有機的連携を保って行うことが最も効率的であり,市町村の公衆衛生活動と自治体病院との連携の強化を図ることが必要であるとし,保健婦が病院と連携を保ちつつ,家庭訪問を行い家庭療養の促進を図ることを例示している.②老人医療については,総合的な老人福祉対策の一環としての対策の必要性を述べ,特養老人ホームと医療施設との緊密な連携の必要性や自治体病院併設が望ましいとしている.③救急医療については,国の救急医療対策のうち第二次医療対策は,病院の立地条件,病院の機能の面から,地域によっては,これらの施設のみで対応するのが難しい場合もあり,また,自治体病院にとってこれは重要な機能のひとつであるから積極的に対応すべきであるとしている.
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