連載 今に生きるあのヒトコト・2
“管理者の内的統合”
鶴田 惠子
1
1日本赤十字看護大学
pp.117
発行日 2008年2月10日
Published Date 2008/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101133
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- 文献概要
看護管理学を本格的に学ぶため,母校の大学院で荒井蝶子先生の指導を仰いだ2年間は刺激的な日々であった。入学した1989(平成元)年の聖路加の建物は大学も病院も古い時代のままであったが,博士課程の1期生を送り出す時期と重なり,教員も院生も個性的なメンバーが揃っていた。
荒井先生は看護管理学を学ぶ院生に対して講義を一度もされず,院生の主体的なプログラムを支援する役割に徹しておられた。「管理者の内的統合」について触れながら,受け身になりがちな学習姿勢を厳しく問われたことが懐かしい。修士論文の締め切り前に指導をお願いすると,「依存的ですね」と告げられ,それでも直接指導を受けつつ,最終的には自力で仕上げることができた。修士論文の作成はまさに内的統合のプロセスでもあった。
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