Japanese
English
特集 脳神経回路のダイナミクスから探る脳の発達・疾患・老化
内的状態による感覚応答の制御
Regulation of sensory response by inner states
辻 真人
1
,
中溝 真未
1
,
榎本 和生
1
Tsuji Masato
1
,
Nakamizo Mami
1
,
Emoto Kazuo
1
1東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻脳機能学分野
キーワード:
感覚応答制御
,
内的状態
,
覚醒
,
飢餓
,
恐怖・不安
Keyword:
感覚応答制御
,
内的状態
,
覚醒
,
飢餓
,
恐怖・不安
pp.48-52
発行日 2019年2月15日
Published Date 2019/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200947
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動物は内的状態に応じて様々な感覚情報への応答を変化させる。例えば覚醒時には睡眠時に比べ感覚刺激全般に鋭敏に反応する。飢餓状態では食物の匂いにより鋭敏に反応し,逆に有害物質に対する忌避的応答は抑制される。不安・恐怖状態では,忌避的な刺激への応答は促進される一方で,誘引的な刺激への応答は抑制される。このように多様な感覚応答の変化は,刻一刻と変化する必要に応じて最適な行動をとるための重要な機能と考えられる。本稿では,この問題に関する知見を俯瞰する。
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