特集 ITの導入で看護業務をどう変えるか
東京大学医学部附属病院におけるIT活用の現状と展望
患者との情報共有をめざしたベッドサイド情報提供端末―(「平成14年度東大シンポジウム」より)
山地 のぶ子
1
1東京大学医学部附属病院
pp.440-442
発行日 2003年6月10日
Published Date 2003/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100846
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患者は入院生活の中で,さまざまな医療スタッフから,多様な情報を提供されています。その中でも看護師は,患者の生活面での情報提供や,生理検査,検体採取を含めた検査説明において,大きな役割を果たしています。
しかし,入院時の病棟案内において,売店,郵便局,レストランといった病院内のサービスを含めたすべての施設について,詳細に説明することは困難です。また,検体検査や生理検査の説明はほとんどの場合,必要時に看護師によって口頭で行なわれています。しかし,口頭伝達に依存した説明では,聞き落とし,あるいは誤解が生じるという限界があります1)。特に,検体検査や生理検査は,検査患者の協力状況によって値が変化することも考えられ,患者自身が正確な検体採取法や注意事項を常に確認できるような環境が求められています。
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