Japanese
English
Bedside Teaching
携帯情報端末を利用した吸入指導
Application of Personal Digital Assistance for Inhalation Drug Guidance
権 寧博
1
,
伊藤 玲子
1
,
古川 典子
1
,
丸岡 秀一郎
1
,
橋本 修
1
Yasuhiro Gon
1
,
Reiko Ito
1
,
Noriko Kogawa
1
,
Shuichiro Maruoka
1
,
Shu Hashimoto
1
1日本大学医学部内科学系呼吸器内科学分野
1Division of Respiratory Medicine, Nihon University School of Medicine
pp.471-475
発行日 2014年5月15日
Published Date 2014/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102476
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はじめに
米国国家情報会議による「グローバル・トレンド2030」では,すべてではないが2030年には多くの病気を「管理」できるようになることを予想している.「疾患管理」には,病状の診断や病原菌の発見を正確に,また,迅速に行うことが肝要だが,こうした技術開発は既に進み多くの領域で成功を収めており,その精度は今後ますます向上していくことが予想される.遺伝子解析技術は次世代シークエンシングにより急速な進歩をとげ,医療に普及し始めており,未来の医療を大きく変えようとしている.遺伝情報やバイオマーカーなどの膨大な医療情報を利用した質の高い医療は,IT技術の進歩も相まってコストダウンが進み,一般の人の診療技術にも恩恵をもたらすと思われる.このような医療技術の発展で,2030年までには,世界の大部分の人々が「より長く」,「より健康に」生きられる時代がくることが予想されている.しかし,このような医療の実現には,社会がより一層,コンピューターやインターネットを活用したinformation and communication technology(ICT)技術の活用によって発展することが不可欠となる.本稿では,今後の医療の発展と医療情報の膨大化,医療のICT化の必要性とITを活用した医療情報の提供,さらに,小さな一歩として最近われわれが行っている,iPadに代表されるタブレット端末を利用した吸入指導ツールについて紹介する.
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