特集 トータル・クオリティ・マネジメントを目指し支える組織づくり
済生会熊本病院のTQMセンターは何を目指すか―その役割と実践
副島 秀久
1
,
須古 博信
1
,
正木 義博
1
,
道端 由美子
1
1済生会熊本病院
pp.14-17
発行日 2003年1月10日
Published Date 2003/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100763
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TQMセンター発足の経緯
ほとんどのメーカーは,不良品の発生をモニターし,それぞれの製造工程でのミスの発生率を調査して改善を行なっている。さらに,製品が売れなければ,顧客や市場調査を行ない,良い製品を安く売って利益を上げるという最終的なアウトカムの達成に努力する。当然のことである。では,医療の分野でこうしたことが組織的に行なわれてきたかというと,日本ではあまり本質的な活動は行なわれてこなかったと考えられる。
われわれはクリニカルパスの活動を1996年から行なっており,試行錯誤しながらアウトカム志向のパスを作り始めたが,これが目標管理,質の管理の一つの形であることに気づいた。この間,アメリカのいくつかの病院を視察し,質を管理する専門部署が設置されていることを知った。
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