特集 トータル・クオリティ・マネジメントを目指し支える組織づくり
TQMを目指す病院組織―その理念と方法論
三宅 祥三
1
1武蔵野赤十字病院
pp.18-22
発行日 2003年1月10日
Published Date 2003/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100764
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はじめに
ここ4,5年前から医療事故の報道が増加してきたこととも関連して,「医療の質の確保」が大きな課題として取り上げられてきている。これらの課題は単に事故予防という問題だけではなくて,安全な医療を提供していくシステムとして,病院のマネジメントをどう構築していくべきなのかという総合的なテーマとして捉えられてきている。このように医療の質を担保するために,病院全体のマネジメント体制を構築していくことが,TQM(Total Quality Management)と考えている。しかし,病院のTQMについては,まだまとまった考え方が確立されているわけではなく,各施設でさまざまな取り組みがなされているのが現状ではないだろうか。そこで,本稿では,現在までに当院で取り組んできたことを紹介して,今後どのような病院像をイメージしているかを述べてみたい。
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