特別記事
臨床試験コーディネーターの育成―コーディネーターの育成の結果から検討した新人教育の視点
関口 光子
1
,
中村 哲也
1,2
,
山本 康次郎
1
,
広岡 和美
3
,
松村 有香
3
,
中村 克徳
3
,
永井 和己
4
,
堀内 龍也
1
1群馬大学医学部附属病院臨床試験部
2群馬大学
3群馬大学薬効動態制御御学
4群馬大学医学部附属病院薬剤部
pp.750-754
発行日 2004年9月10日
Published Date 2004/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100747
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はじめに
日本における治験を活性化するために,2003(平成15)年4月に厚生労働省は「全国治験活性化3カ年計画」を策定した。そのなかで「医療機関の治験実施体制の充実等における方策」として,治験コーディネーター(以下,CRC)の養成・確保をあげている。「CRCは臨床試験を実施する際にチーム医療のキーパーソンの役割を担う」1)と中野が述べているように,質の高い臨床試験を行なうためには,CRCが役割を果たすことが不可欠である。このため,2004年にはCRCの認定試験がスタートする。新しい職種であるCRCの育成の方法を検討する「臨床試験とCRCのあり方を考える会議」も開催されている。
群馬大学医学部附属病院臨床試験部では,1999年の活動開始時からきめ細やかな対応のできるCRCの育成を目指してきた。今回,CRCの認定試験が開始されることを契機として,臨床試験部に配置されたCRC育成のこれまでの経過を調査し,新人のCRCの実務教育カリキュラムの再構築を行なったので紹介したい。
当病院の概要は表1のとおりである。
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