現場から 活動レポート
円滑な治験のための小規模な説明会の効果—治験コーディネーターの取り組み
関ロ 光子
1
,
山田 晃子
1
,
古屋 悦子
1
,
原佳 津行
1
,
山本 唐次郎
1
,
中村 哲也
1
,
堀内 龍也
1
1群馬大学医学部付属病院臨床試験部
pp.1176-1179
発行日 2001年12月1日
Published Date 2001/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906077
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はじめに
1997年3月に施行された「医薬品等の臨床試験の実施の基準」(新GCP)に準拠した治験を円滑に進めるために,治験コーディネーター(CRC)が大きな力を発揮することが広く認識されるようになった.そのため,国立大学では,平成11年度に3大学,平成12年度には群馬大学を含む5大学において,CRCが定員化された.また,看護におけるCRCのあり方も盛んに論議されている.
群馬大学医学部附属病院臨床試験部は,1999年に臨床試験(新薬開発のための治験と,自主的な臨床試験を含む)を円滑に実施することを目的として院内措置で発足し,平成13年度に正規の中央診療部門のひとつになった.治験の啓蒙活動のひとつとして院内の医師,看護婦を対象にしたやや規模の大きな「治験に関する講習会」を行ない,CRCの活動内容,活動状況の理解を図った.その一方で,看護職員からは,治験はどんなことをするのか,CRCはどんな仕事をしているのかなどの質問を受けることも多く,職員の治験に対する意識が高まりつつある時に,治験とCRC活動の啓蒙活動を行なうことは,職員の治験とCRCに対する正確な理解を深めるために有効であると考えた.そこで,治験やCRCの業務を理解してもらい,質問が遠慮なくできるように,各看護室へ出向いて,少人数の職員を対象とした治験説明会を行なうことを企画した.
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