連載 おとなが読む絵本――ケアする人,ケアされる人のために・21
幸せな出逢いの記憶 それは悲しみを癒す―『わたしのくまさんに』『きつねのでんわボックス』
柳田 邦男
pp.294-295
発行日 2007年3月10日
Published Date 2007/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100657
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絵本の動物の描き方は,絵描きさんの個性によってさまざまだが,どんな描き方をしようが,愛らしいことだけは共通している。長新太さんのように図太く描いても,動物園で飼育係を何年も務めたあべ弘士さんのようにのびのびとしたスケッチ風に描いても,ロシアのノルシュテインのように丁寧なアニメ画的に描いても,どれも動物への愛情がこめられていて,なんとも愛らしい。
≪こんな可愛らしい目をしたくま,見たことない!≫そう感じて思わず手に取ったのは,『わたしのくまさんに』だった。
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