特集 院内暴力にどう対処するか
『包括的暴力防止プログラム』の開発
下里 誠二
1
,
松尾 康志
2
1国立看護大学校
2独立行政法人国立病院機構肥前精神医療センター
pp.1008-1014
発行日 2004年12月10日
Published Date 2004/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100583
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看護師が職業上さらされる暴力のリスクが,他の保健関連職種に比べ高いことは精神科に特有ということではない。そしてこのことは全世界的に共通のこととして知られている。暴力に適切に対処するためには行政レベル,また組織の管理者レベルで法的,倫理的に適切な指針を示し,暴力への教育とサポートを行なうことが不可欠である。
しかしながら残念なことに,これまでのところわが国では明確な対応指針は示されていない。今回紹介する,肥前精神医療センターを中心に開発された『包括的暴力防止プログラム』(Comprehensive Violence Prevention and Protection Programme:CVPPP)は,精神科領域での使用を目的に開発されているが,今後わが国独自の暴力介入法を展開していくための試金石となることを期待している。
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