特集1 暴力に対峙するときの身体技術
[解説編]『包括的暴力防止プログラム』の開発
下里 誠二
1
,
松尾 康志
2
1国立看護大学校
2独立行政法人国立病院機構肥前精神医療センター
pp.32-39
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100332
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暴力や攻撃性に対してのマネジメント法は,これまでその必要性がいわれながらも,日本の医療界には独自の包括的な暴力介入プログラムは存在しなかった。今回独立行政法人国立病院機構肥前精神医療センターが開発中の『包括的暴力防止プログラム』には,こうした日本の現状を打破するための礎となることが期待されている。本稿ではこのプログラムの開発経緯と原理について紹介する。
精神科医療と暴力,看護と暴力
暴力を「個人が脅かされたと感じるあらゆる行為」とするなら,精神看護に携わる看護師で暴力を受けたことのない看護師を探すほうが難しいのではないかと思えるくらい,精神科看護と暴力は身近なものだろう。
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