連載 看護管理に活かす看護理論のエッセンス[9]
ワトソン―ケアリングの価値を生み出し引き継ぐという看護管理の本質
酒井 郁子
1
1千葉大学大学院看護学科研究科
pp.337-341
発行日 2004年4月10日
Published Date 2004/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100483
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看護管理者として,日々を過ごすということは,葛藤,決断,反省の毎日を過ごすということでもある。今日の厳しい経済や医療の状況のなかにあって,理想の看護管理を目指していくことの困難さを感じ,迷う看護管理者は多いのではないだろうか。
ワトソンの看護理論は,残念ながら,そんな看護管理者に対して,決断に至る最短コースを明確に示してくれるカーナビゲーションシステムのような理論ではない。しかし,答えは看護管理者の内面にあるという考えのもと,その内面の力とも言える「看護の価値」をどう養うかということを考えさせる。本論では,看護管理者,特にトップマネジャーにとって,ワトソンの理論はどのように活用されうるかについて述べたい。
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