連載 American Nursing Informatics[4](最終回)
看護管理における情報技術の利用
鈴木 美穂
1
1ニューヨーク大学教育学部看護学科博士課程
pp.342-346
発行日 2004年4月10日
Published Date 2004/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100484
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アメリカでは,Health Maintenance Organization(HMO)によるマネジド・ケアが医療保険の主流であり,いかにコストを抑制しながら,ケアの質を維持・向上できるかが常に保健医療全体の課題です。1999年にInstitute of Medicine(IOM)より医療事故に関するレポート1)が発表されてから,「患者の安全」を中心とした医療の「質」への関心が急速に高まり,生産性やコスト効率を踏まえた,患者の安全を改善する医療システムのあり方に関する研究が盛んに行なわれるようになりました。管理業務においては,情報技術(IT)を利用することが,コストと質のバランスを図る効果的な方法であると考えられています2)。
連載の最終回となる本稿では,アメリカの諸団体によるIT利用に関するイニシアティブと看護管理におけるITアプリケーション例を紹介し,看護管理者に求められる情報学の能力とは何かを考えたいと思います。
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