連載 事例と判例で考える病院の看護水準と事故防止・4
看護記録の記載方法
木村 ひでみ
1
,
中村 春菜
1
1東京海上日動メディカルサービス株式会社メディカルリスクマネジメント室
pp.324-329
発行日 2005年4月10日
Published Date 2005/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100155
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はじめに
看護記録を含めた診療記録が適切に記載されることは,適正かつ良質な医療を提供するうえで不可欠である。また,一旦,医療事故や医事紛争,医療裁判が発生したときには診療録(カルテ)と同様に看護記録も重要な証拠となり,証拠保全や文書提出命令の対象となる。看護記録の記載方法についても各病院で整備されているが,実際の看護記録では追記や訂正の不備,記載すべき内容が漏れているなど問題も少なくない。
本稿では,事例をもとに看護記録や診療録に関する問題点を検証してみたい。なお,事例には記録以外についても検証すべき事項はあるが,今回は記録に関することに焦点をあてる。
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