連載 看護基礎教育において「安全」をどう学ばせるか・7
実習に出るとき―②実習記録の記載と保管
佐藤 悦子
1
1山梨県立看護大学
pp.872-874
発行日 2002年11月25日
Published Date 2002/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903301
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はじめに
臨床実習の場で学生は,対象へ看護を提供する過程において,自身が知覚した現象の意味を追求しながら,必要な看護行為を判断し実践する.学生は,現象の意味を追求するために,情報としてそれを記録し整理することで,その関係性を見出し,看護を行う過程を学習していく.
また看護実践の場では,前もって予測しておくことが不可能な要素が多く,予期せぬ事態にその場で考え判断し対応することを強く要求される.そのような時,そこで何が起こったのか,起こった現象を情報として捉え直し,看護として再構築することも重要な学習となる.いずれにせよ,臨床実習という場での学習においては,看護の対象となる人に深く関連した現象を,「情報」という形で,学生自身の思考過程を整理した「実習記録」が重要な役割を果たしている.
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