発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900551
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はじめに
看護の本質を論理的に記述することによって,人々の健康の回復・維持・増進に対する看護独自の貢献分野を科学的に確認しようとするナースたちの作業は,Florence Nightingaleの“Notes On Nursing:What it is, and What it is not”(1859/1980)にその出発点があるが,20世紀後半には,北米の看護者たちを中心とした看護理論構築の動きとして進展してきた。その結果,理論分類上の枠組みを,基層理論のパラダイム(Meleis,1985),基層理論と記述された現象上の特徴(Tomey,1989),あるいは理論を構成している主要概念の内包と外延(Tomey,1994)において,いくつかの範躊と学派に分類されるほど多様な看護のGrand理論が生み出されてきている。
こうした看護理論の精力的な構築作業は看護学の焦点を同定しようとする初期の課題を解決し(Newman,1994a),1980年代に入ると看護学を2つの方向で新たな発展へと導いてくる。
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