連載 理論構築を学ぶ─看護現象から知を生むために・9
状況特定理論の構築の試み
宮川 幸代
1
,
坂下 玲子
1,2
1兵庫県立大学看護学部
2兵庫県立大学臨床看護研究支援センター
pp.276-283
発行日 2018年6月15日
Published Date 2018/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201519
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はじめに
前回は中範囲理論についての解説であったが,今回は,さらに抽象度が低く,特定の対象または特定の領域の実践に限定した看護現象に焦点を当てた理論としてSituation-specific theories(以下,状況特定理論)を取り上げ,その理論構築についてみていくこととする。理論構築とは,理論を開発していくことである。状況特定理論は,看護の実践と研究における知識を発展させ,ケアを改善させていくという循環をめざす理論である。実践を契機として生成された理論は,実践との融合をはかりながら,看護実践のための知の開発へとそのプロセスを歩んでいく。
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