焦点 再び看護研究とは何かを問う
座談会
今日的看護研究のあり方を考える
吉田 時子
1
,
津田 佳世子
2
,
鎌田 ケイ子
3
,
山岸 治美
4
,
前原 澄子
5
1看護研修研究センター
2東京大学医学部保健学科
3東京都老人総合研究所
4千葉大学看護学部
5千葉大学教育学部
pp.16-28
発行日 1978年1月15日
Published Date 1978/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200540
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前原10年一昔と言いますけれども,『看護研究』が創刊されて10年を経ました。この『看護研究』を改めて創刊号を見てみましたときに「看護の研究に望むもの」ということで,福田先生が「看護の研究に望むことは,とにかくそれが盛んになることである」ということを第1行目にお書きくださっているんですね。それじゃ盛んになったかということを振り返ってみますと,確かに10年前に比べれば現在盛んになってきたということは自信を持って言えるんではないかと思いますけれども,ただ数がふえればいいということだけではなくて,10年たった今日,そろそろ質の問題を検討していかなければならない時代にきているんではないかと,こんなふうに考えました。きょうは『看護研究』の創刊10年に当たって,再び看護研究とは何かということを考えてみようという意図でこの座談会が企画されたわけです。
そこで,まず看護研究とは何かということを考えるときに,もう一度,研究する値打ちとは何なのか,なぜ研究するんだろうかということを,原点に戻ってこのあたりからこの座談会の糸口にしていきたいと思います。
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