研究ノート
<二重のワナ>と『質的研究の基礎─グラウンデッド・セオリー開発の技法と手順 第2版』
水野 節夫
キーワード:
グラウンデッド・セオリー・アプローチ
,
<瑣末主義のワナ>
,
<‘カタチ’主義のワナ>
,
ミクロ分析
Keyword:
グラウンデッド・セオリー・アプローチ
,
<瑣末主義のワナ>
,
<‘カタチ’主義のワナ>
,
ミクロ分析
pp.327-331
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100022
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質的データの分析に関心のある人々,とりわけグラウンデッド・セオリー・アプローチ(以下,GT法と略記)の分析手法をなんとかマスターしてみたいと考えている調査研究者にとっては‘待望の’と言っていいはずの書物が,つい最近翻訳出版された。A. ストラウス/J. コービン共著,『質的研究の基礎─グラウンデッド・セオリー開発の技法と手順』(第2版,1998/2004,操 華子・森岡 崇共訳,医学書院;以下,『第2版』と略記)がそれである。これはすでに翻訳のある『第1版』の大幅改訂版と言っていいもので,今回の翻訳は相当な時間をかけて非常に丁寧になされたと聞いている。
これを機会に,質的データ分析作業に携わる調査研究者・分析者(以下,分析者とする)を待ち受けている<二重のワナ>と(ぼくが勝手に)呼びならわしている事態との関連で,この『第2版』の議論の特徴を検討するということをやってみたい。
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