特集 質的統合法の現在─グラウンデッド・セオリーとの比較を中心に考える
質的統合法(KJ法)とグラウンデッド・セオリー
クラシック・グラウンデッド・セオリーの考え方と方法
小島 通代
1
1元東京大学大学院医学系研究科
キーワード:
クラシック・グラウンデッド・セオリー
,
グラウンデッド・セオリー
,
データ対話型理論
,
創発的出現
Keyword:
クラシック・グラウンデッド・セオリー
,
グラウンデッド・セオリー
,
データ対話型理論
,
創発的出現
pp.212-217
発行日 2017年6月15日
Published Date 2017/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201373
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
本稿では,クラシック・グラウンデッド・セオリー(Classic Grounded Theory,以下,クラシックGT)の紹介を兼ねて,その考え方と方法の特徴と思われることについて述べたい。
クラシックGTはあまり聞くことのない名である。これは1960年代中頃に,バーニー・グレイザー(Glaser, B.G.,1930-,社会学者)が,アンセルム・ストラウス(Strauss, A.L.,1916-1996,社会学者)と共同でグラウンデッド・セオリー(Grounded Theory,以下,GT)を発見して以来,今日まで展開してきているGTの別名である。GT50年の歴史の中で,昨今,同じGTの名で異なる基本特徴をもつ方法がいくつか活用されるようになり,混乱を避ける必要がある場合にこの名が用いられるようになった。
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.