連載 災害時の母子保健 妊産婦を守る助産師の役割・4
避難所巡回妊産婦健診とアセスメント・シート(1)
吉田 穂波
1
1国立保健医療科学院生涯健康研究部
pp.398-401
発行日 2013年5月25日
Published Date 2013/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665102471
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自立を助ける支援
2011年3月11日,震災当日,日本プライマリ・ケア連合学会員は,どんな形の救援・支援ができるかということを模索しました。そして学会として,被災後約3日目以降の亜急性期から中長期を目標として,地元の開業医,診療所レベルの医師など,基本的には個人ベースで開業しているプライマリ・ケア医師,家庭医,総合診療医のサポートをすることに方向性が固まりました。3月17日にはPCAT(日本プライマリ・ケア連合学会東日本大震災プロジェクトチーム)ができ,急性期にヒーローのように人の命を救うのではなく,被災した診療所,避難所での医療保健活動や避難所での生活を公衆衛生面等からサポートすること,仮設住宅や自宅を建設する人々の健康を支えることをミッションに掲げて支援活動を開始しました。被災した人々がコミュニティーに戻る,またはコミュニティーを再形成する,そして自分たちの生活を己の手や力でもう一度始める,というところまでが支援なのです。
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