連載 女性骨盤底再入門 いま知っておきたいこと・9
子宮脱・膀胱瘤について(2)
中田 真木
1
1三井記念病院産婦人科
pp.687-691
発行日 2012年8月25日
Published Date 2012/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665102258
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骨盤底の支持組織が重力や腹圧に負けて骨盤底がたわみ始めると,日常生活のさまざまな所作で腟のあたりに違和感があり,排尿排便の不具合も現われます。子宮や膀胱が下がって身体の外へはみ出す段階になると,しばらくは押し込んでしのいでみても,たいていの人はいずれは受診するしかないと感じます。
かつては,子宮脱や膀胱瘤(以下,POP)の受診先は主に産婦人科でした。今では産婦人科だけでなく泌尿器科でも,POPを診療するようになっていますが,一次診療つまり最初の受け皿となるのは産婦人科の診療所や病院が多いようです。手術で治す仕事は,調査してみると産婦人科と泌尿器科の両方で行なわれています1)。
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