連載 分娩経過曲線のヒミツ・12【最終回】
経産婦を対象とした自然分娩症例の分娩経過曲線の作成
立岡 弓子
1
,
高橋 由紀
2
,
八木 友美
3
,
清水 三紀子
1
,
山下 恵
3
,
山口 江利子
4
,
大橋 幸美
2
,
伊藤 久美子
5
,
山口 香苗
1
,
内山 綾子
6
,
野田 みや子
7
,
小栗 季里子
8
,
川村 彩嘉
8
,
平井 里加
8
,
山田 安希子
8
,
吉崎 綾
8
,
藤田 まり子
8
,
鈴木 心佳子
8
,
仲井 千晶
8
,
山田 歩美
8
,
濱田 由美
8
1名古屋大学医学部保健学科
2名古屋大学大学院医学系研究科博士課程(後期課程)
3名古屋大学大学院医学系研究科博士課程(前期課程)
4愛知県立看護大学
5元 JICA在外健康管理員
6県西部浜松医療センター
7医療法人宏潤会大同病院
8名古屋大学医学部保健学科看護学専攻助産学選択履修生(3年・4年生)
pp.1185-1189
発行日 2008年12月25日
Published Date 2008/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101352
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第10回・第11回では,新たに作成した初産婦の分娩経過曲線について紹介しました。フリードマン曲線とは異なる特徴に,「そうそう! 自然分娩だとこんなふうに経過する!」と実体験と合わせて感じていただけた方もいらっしゃるのではないでしょうか。この研究に取り組みたいと考えたとき,私には「フリードマン曲線が当たらないのはなぜだろう? どうして当たらないのに,それをアセスメントの根拠にして薬剤が投与されるのだろう?」といった研究疑問がありました。そして研究協力者の方々と同じ志を抱き,この研究がはじまりました。
半世紀以上も前に公表されたフリードマン曲線,それは産科学や助産学,母性看護学の領域にとってかけがえのない知見であり,その貢献は大きいものです。必要な曲線だからこそ,分娩経過曲線として存在し続け,いつの間にか予測曲線として認識されてきた経緯があるのでしょう。産婦さんにより分娩経過は異なりますが,予測曲線には,助産診断のアセスメントツールとしての意義があると思うのです。
フリードマン曲線に代わる曲線を助産師が作り出す,そんな機会を与えてくださった方々や研究調査にご協力いただいた方々に深く感謝しています。いよいよ連載最終回,経産婦を対象とした分娩経過曲線についてご紹介していきましょう。
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