特集 集まれ!元気印助産師
妊娠中からの受け持ち助産師制を導入して
鈴木 美佐子
1
1公立学校共済組合東北中央病院
pp.21-24
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100006
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はじめに
当院は昭和34年に開設した病院であるが,平成5年の新築にともない翌年2月に産科が新しく開設された。したがって私たち助産師の活動もそこからのスタートになる。まだ10年を過ぎたばかりであるが,「助産師自身にできることが,まだこんなにある」ということを実感している。
開設当時は,他の施設で経験してきた助産師4名と新人助産師1名,そして医師1名で,分娩件数も月1~2件から始まった。産科を軌動に乗せるにあたり,メンバーで話し合い意見を出し合って,よりよい産科をつくる努力をしてきた。混合病棟であり,抱える問題も多々あり,思うようにできないのも現実である。
そんな中で私たち助産師ができることを考え,目指してきたことは,「妊産婦が満足して納得できるお産」である。施設の中ではどうしても制限されることが多く,また経験から当然のように行なっていた医療介入もある。しかし,ここで1人ひとりの妊婦と向き合い,希望を聴いていくうちに「本当にできないのだろうか」「どうしたらできるだろう」と,それがその都度考える機会となり,そのことがさまざまな取り組みにつながっていった。
10年が経過し,まだ課題はあるが,取り組みの1つである「妊娠中からの受け持ち助産師制」について紹介したい。
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