特別記事
市町村国保組合と保健所との「共同保健計画」(2局長4課長通牒)の先見性と保健婦活動の成果
草刈 淳子
1,2
1愛知県立大学看護学部
2獨協医科大学大学院看護学研究科(看護管理学)
pp.686-693
発行日 2014年8月10日
Published Date 2014/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664102490
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経緯
今後進むべき道を探るために
■第51回日本医療・病院管理学会
学術総会で
2013(平成25)年9月27・28日の2日間,第51回日本医療・病院管理学会学術総会が京都大学今中雄一学術集会長のもと,開催された。同学会は臨床・経営や政策の現場と研究に従事する者が相集う場であり,また,多職種からなる学際的な相互交流の強みをもつことから,「これからの(日本が抱える)医療・介護・保健分野における問題解決や社会づくりにきわめて重要な基盤」づくりをめざすという方針で企画運営され,さらに未来の社会に効果的に貢献することをめざして,テーマは「医療政策と医療経営:変革する時代の特徴・成長戦略」としたとのことであった。
2日目のシンポジウム「保険者機能の発揮を通じた医療の向上」では,司会者が総論として「保険者機能と医療の質」を述べた後に,「保険者機能の発揮による医療システムの有効活用を探る一考察」「保険者機能の発揮による健康増進(アメリカの事例)」および「保険者機能によるヘルスマネージメント」について,それぞれ立場の異なるシンポジストから報告された。その中で,近年,保健師の活動が有効と評価されてきていることが,異なる保険者から共通して指摘されたことは,50年余り前に国保保健婦としてスタートした活動が,今日漸く日本全体のシステムに共通して機能してきた成果だ!との感慨を深くした。
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