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東日本大震災被災高齢者に対する運動支援―町全体で製作・普及に取り組む「大槌ぴんころ体操」/震災被災地の高齢者を元気に!―大槌町が取り組む「大槌ぴんころ体操」
松永 篤志
1
,
森下 絵梨
2
,
竹花 知恵
2
,
岩間 純子
2
,
永田 智子
1
1東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻地域看護学分野
2大槌町民生部長寿課地域包括支援班
pp.641-643,680-685
発行日 2014年8月10日
Published Date 2014/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664102489
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大槌町の概要
岩手県大槌町は三陸海岸に面する町(図1)で,2011(平成23)年3月の東日本大震災(以下,震災)で大きな被害を受けた自治体の1つである。2011年11月30日現在の被害は,死者751人,行方不者505人,合計1256人(人口の7.8%),家屋の全壊・半壊などは3878棟(全家屋の59.6%)であり,2011年8月5日までに全48団地,2106戸の仮設住宅が整備された1)。
仮設住宅にはおおむね50戸ごとに居住者の集会などに利用する集会所,談話室が設置され2),大槌町では集会所8か所,談話室24か所(うち空き室利用5か所)が整備された。
東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県大槌町では,震災後,高齢者の身体活動量が低下し,閉じこもりの傾向が見られた。そこで,高齢者の運動や人間関係づくりを支援するため,「大槌ぴんころ体操」の製作に取り組んだ。町に縁のあるポーズや曲を取り入れるなど工夫を施した体操は,町全体に広がりつつある。
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