予防と臨床のはざまで
釜石・大槌地区訪問(1)
福田 洋
1
1順天堂大学医学部総合診療科
pp.632
発行日 2011年8月15日
Published Date 2011/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102196
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4月24~27日,釜石・大槌地区を訪問しました.医療支援としては,多くの医師が救護所の内科医として奮闘していましたが,今回私はSMC(株)釜石工場の産業保健活動の支援およびRescue311の広報医として現地入りしました(本欄のvol.88, vol.89をご覧下さい).24日に空路で花巻入り.被災地に行くと気負って現地入りしたものの,空港には羽田から「頑張れ! 東北」の寄せ書きメッセージがあるだけで,驚くほど花巻は平常でした.後で嫌という程,内陸部と沿岸部の違いを思い知るのですが…….ここから毎日,レンタカーで釜石に通う計画としました.
4月25日は朝4時起床,パッキングをすませ6時過ぎに出発しました.花巻から釜石まで82km.途中40km地点に遠野市があります.ここは自衛隊等の支援部隊の基地となっています.釜石に近づくにつれ,自衛隊,警察等の支援車両で次第に道路が混み始め,結局約2時間半かかって,9時前にSMC(株)釜石工場に到着しました.釜石工場では,事前に連絡をとっていた川原看護師とミーティングし,3日間の予定を立てました.限られた時間を有効に活かすために,「工場・仮設住宅巡視・体調不良者面談などSMCの社内業務」と「Rescue311の行政・避難所・メディアへの広報活動」に絞って行うことにしました.
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