FOCUS 保健師記録改善の実践例から学ぶ
記録改善に取り組む背景と課題
栁澤 尚代
1
,
長江 弘子
1
,
斉藤 夕子
1
,
氏家 亜幸子
1
,
山口 佳子
1
,
池田 裕子
1
,
藤田 智子
1
,
千葉 圭子
1
1記録研究会
pp.498-499
発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100725
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記録改善は
社会的要請と保健師自身のニーズ
記録研究会は,1999年に関東近辺で活動する保健師や大学研究者らによって,「記録を何とか改善したい」という素朴な思いから創られました。この年は,情報公開法の大幅改正や,診療録の開示に向け制度的な動きが活発化した年でもあります。また,看護協会が診療録の情報公開をめぐり看護記録のガイドライン策定に向け準備を進めるなど,個人情報の保護とその取り扱いをめぐるターニングポイントとなる時期でもありました。記録改善への関心が高まってきた背景には,こうした社会的な動きとともに,2001年の情報公開法改正で各自治体における公文書の管理やそのシステム,および記載内容の見直しが始まっていることがあります。
このような状況のなかでの2002~2003年の「保健婦雑誌」への連載は,開始早々から大きな反響をいただきました。その多くは,「記録を改善したいので話を聞きたい」「具体的なスキルを教えてほしい」「記録改善のプロジェクトを立ち上げて検討しているので助言してほしい」といった,現場での日々の記録改善への支援を求めるものでした。
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