連載 こう書けばわかる!保健婦記録・5
【母子保健活動のなかの相談記録・訪問記録:Part 1】—情報収集とアセスメントを記録する
長江 弘子
1
,
酒井 昌子
1
,
福田 千里
2
,
斉藤 夕子
3
,
臺 有桂
4
,
栁澤 尚代
5
1聖路加看護大学看護学部看護学科
2杉並区上井草保健センター
3杉並区高齢者在宅サービス課
4順天堂医療短期大学看護学科
5新潟青陵大学看護福祉心理学部看護学科
pp.430-437
発行日 2002年5月10日
Published Date 2002/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902621
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母子保健の記録のどこに焦点をあてるのか
■「母子支援の記録」は母子保健事業の記録だけではない
母子保健活動は保健師活動のなかでも中心的位置を占めており,もっとも古くから制度が作られ,事業が展開されてきました。そのため,乳幼児の母親や父親と保健師とが出会う機会や場所は,実に多種多様です。地域で活動する保健・福祉関係職種のなかでも,保健師は群を抜いた頻度の接触があるといっても過言ではないでしょう。
保健師が両親と接触する機会としては,妊娠中では「妊娠届け」「妊産婦訪問」「母親学級」,そして出生後は「母子健康手帳の発行」「新生児訪問」「各種の健康診査」「育児学級」「子育てグループ」などがあります。さらに,親の病気,たとえばアルコール依存症や統合失調症(精神分裂病),人格障害などの精神障害者への支援を通して出会う場合もあります。また保健師は,広く住民が日常的に相談できる「電話での健康相談」という支援の機会も持っています。
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