連載 こう書けばわかる!保健婦記録・2
情報開示と保健婦記録
栁澤 尚代
1
,
長江 弘子
2
,
酒井 昌子
2
,
斉藤 夕子
3
,
福田 千里
4
1新潟青陵大学看護福祉心理学部看護学科
2聖路加看護大学看護学部看護学科
3杉並区高齢者在宅サービス課
4上井草保健センター
pp.154-160
発行日 2002年2月10日
Published Date 2002/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902575
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
日本では1994年の薬害エイズ問題を契機に,診療情報の開示に向け社会的な関心が高まり活動が活発化している。国民に開かれた医療が求められる現在,診療情報の提供,診療記録の開示の必要性は,もはや自明の理といえる。
医療機関の診療情報開示については,表1に示すとおり,1994年以後さまざまな検討会が開催され,各職能団体・公的医療機関から提言やガイドラインが示されている。一方,行政機関では1999年5月「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」(情報公開法)の改正が行われ,自治体ごとの情報の一層の公開が図られた。東京都では2000年に新たな情報公開制度をスタートさせ,都民の制度利用の促進を図っている。さらに,全国に先駆け2001年6月にガイドライン「都保健所における保健婦・士相談記録について」を発表するなど,保健婦記録の開示の必要性を示唆し,開示に向けた取り組みも始めている。
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.