連載 ニュースウォーク・104
“労働開国”は看護師から
白井 正夫
1
1元朝日新聞
pp.938-939
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100344
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地域医療や農村保健に取り組んできた若月俊一さんが8月22日早朝,亡くなった。96歳の人生を自らが育てた佐久総合病院で閉じたと知り,病院わきを流れる千曲川の朝の静寂を思った。
新聞記者だった私は1965年7月の1か月間だけ,長野県南佐久郡臼田町(現,佐久市臼田)に駐在した。町にある県厚生連佐久総合病院の院長だった若月先生とは2度お会いした。初対面の挨拶,そして病院で開かれた「第5回農村医学夏季大学講座」である。毎年全国から数百人の保健師,医師らが集まる夏季大学の取材には東京から大勢の記者が来ていた。先生の存在の大きさを教えられ,記憶が鮮明である。
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