特別記事
介護予防の必要性が高い対象者の把握に向けて
鳩野 洋子
1
,
岩本 里織
2
1国立保健医療科学院公衆衛生看護部
2神戸市看護大学保健看護学講座
pp.244-248
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100146
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介護予防の対象者と戦略
現在地域で行われている介護予防活動*をみると,閉じこもり予防や転倒予防の活動が広く行われています。では,閉じこもりの危険性が高い人,転倒の危険性が高い人が介護予防の対象者なのでしょうか。
介護予防が「介護保険が必要な状態にならないこと」であるとすれば,「介護予防の対象者は地域住民全体」ということになります。この点は介護予防の言葉を用いるときに注意が必要な点だと思います。この考え方に従うと,現在,介護保険を活用している高齢者は全体の15%程度と言われていますから,残りの約85%が介護予防の対象者ということになります。すなわち,介護予防は広い意味を持つ言葉であるということです。
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