特集 看護教育への提言
プロフェッショナルとして独立していくために
安冨 徹
1
1国立京都病院
pp.613-615
発行日 1985年10月25日
Published Date 1985/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908150
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はじめに
標題のテーマをいただき,日ごろから考えていたことをまとめてみることにしました.私も今年の3月末日で国立病院を定年退官いたしましたので,これからは教育現場に立つことはあまりないと思いますから,かえって気楽に意見を述べることができます.
振り返ってみますと,国立京都病院に付属高等看護学院が開校したのは昭和24年でした,当時アメリカの占領軍の直接指導のもとに,陸軍病院の木造の建物を改造して第1回の学生を集めて講義を始めたわけですが,教材はおろか教科書さえも思うにまかせず,ガリ版刷りで間に合わせたものでした.教師も教養科目にまで医師をかり出し,看護学のほうはいやがる病棟婦長を強制的に教壇に立たせて格好をつけざるを得ませんでした.
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