大正看護史・6
日赤の救護看護と社会看護活動—その1
渡部 喜美子
1
1都立鷺宮高校
pp.394-399
発行日 1982年6月25日
Published Date 1982/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907693
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日本赤十字社の看護婦は,第1次世界大戦(1914-17)に従軍看護婦として初めて外国の地を踏むことになる.青島,ロシア,フランス,英国の派遣救護に続くシベリア出兵の救護など,この時期にはあいつぐ戦時看護活動が行われた.
大戦後は,日赤各支部の外勤部では大衆への派出看護や巡回診療の活動が盛んとなり,貧困者や病者の救済に助力した.また大戦中に欧米諸国の看護婦に接して大きな刺激を受けたと考えられる.このことが日本の公衆衛生看護や学校看護事業などの教育および業務としてひらけ,大正末から昭和初年に新しい看護の分野を形づくっていった.
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