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第1土曜特集 自殺の予防と危機・救急対応――新たな局面を迎えた日本の自殺対策にどう対応するか
危機・救急対応の現状
PEECと病院前救護活動
PEEC and pre-hospital first aid
橋本 聡
1
Satoshi HASHIMOTO
1
1国立病院機構熊本医療センター精神科救急医療センター長
キーワード:
病院前救護
,
自殺危機介入
,
PEEC
,
PPST
,
JEPS-Ex
Keyword:
病院前救護
,
自殺危機介入
,
PEEC
,
PPST
,
JEPS-Ex
pp.63-66
発行日 2021年10月2日
Published Date 2021/10/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2790163
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救急医療部門は自殺危機介入の要衝のひとつとされる.希死念慮の発生,自傷行為,自殺企図は一連のプロセスとして進行するが,患者らが自発的に臨床の場に現れることはむしろ少ないといわれるため,危機介入の第一走者である救急隊員とその活動の場である病院前救護が自殺危機介入に果たす役割は大きい.Psychiatric evaluation in emergency care(PEEC)コースは自殺対策のみを目的として開発された研修コースではないが,とくに救急隊員・看護師では自殺企図患者への対応積極性をもたらすことができる.PEECコースをもとにしたprehospital PEEC skill training(PPST)コースも開発され,ロールプレイ試技を通してPEECスキルを学ぶことができる.病院前救護における自殺危機介入を円滑にするため,Japan Emergency Psychiatry Scale-Expert opinion version(JEPS-Ex)などのツールは有効と考えられる.
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