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看護学基礎理論への一考察
長吉 孝子
1
1埼玉県立衛生短期大学
pp.172-176
発行日 1982年3月25日
Published Date 1982/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907658
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看護が学問として成り立つことを志向しているにもかかわらず,‘看護’の‘学’としての構築は‘いまだ達せず’のきらいは否定しがたい.それは看護教育のあり方に大きな原因が存在するのではないかと考えられる.看護教育のあり方,すなわち学問の体系化のあり方,教育内容を初めとして,教育年限,教育機関の設置主体,教員資質などの問題を含む教育全般にわたって再検討する必要があろう.
筆者が以前(本誌Vol. 18 No. 12,pp. 743-750)述べた‘現状カリキュラムからみた看護学への提言’の中で看護学体系のモデルをあげ,基礎看護学として‘看護学概論’‘看護生理学’‘看護心理学’‘看護社会学’‘看護情報学’‘看護文化論’‘保健学’‘看護管理学’をあげている.看護を‘学問’として構築する根本的なものとしては,‘基礎看護学’の中でも看護学の本流としての‘基礎理論’をどのような分野の内容を対象として検討する必要があるかを考えてみると,
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