——
看護婦の独自の機能と専門性を考える
中村 博子
1
1元:呉市医師会看護専門学校
pp.112-116
発行日 1982年2月25日
Published Date 1982/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907649
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
進学課程の1年生に‘看護技術’の講義をしていて,ある日次のような反応が学生から出てきたので,考えさせられた,それは,40名の学生の中に,‘看護は看護婦独自の機能である’と考えている者が何人かいたということである.また,看護のすべてが看護婦独自の機能であるとは判断しないまでも,看護婦の独自機能の分野と,そうでない分野を区別できない学生がいたことである.
このような現象が現れる理由として,幾つかのことが考えられる.第1に,進学課程に入学する以前の准看教育においては,学生たちが看護論を理解するには無理な面が多々あることである.第2に,進学課程に入学して,様々な医療施設に籍を置いて働きながら学ぶ学生にとって,看護が独自の機能を果たす分野を第一義としていない勤務場所に所属した場合,‘看護’について真剣に考える姿勢が育たないことが挙げられる.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.