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看護史を教えることについて
小玉 香津子
1
1神奈川県立衛生短期大学
pp.801-805
発行日 1981年12月25日
Published Date 1981/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907621
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どちらかといえばの話であるが,私は,看護史は看護学校のなかで優先度の低い科目であってもしかたがないと思っている.看護学校の立場に立ってみれば,もっと差し迫った必要のある授業や実習がたくさんあり,できればそれらにもっと時間をかけて,学生の職能訓練の達成度をより高めたいに違いない.たとえ15時間ばかりであっても,看護史の時間をほかの科目に繰り回したいくらいだと教師や学生が思うのは当然である.
というわけで,看護史の授業をやめてしまう学校があっても私は驚かないし,ましてや非難などするべくもない.しかし,考え込まずにはいられないだろう.それでほんとうに,看護とはどのような仕事かを,その理想にまで及び,学生たちに十分伝えることができるのであろうか,と.
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