連載 看護の歴史―創る,学ぶ,探る,伝える・1【新連載】
看護史はおもしろい
川島 みどり
1
1日本赤十字看護大学
pp.70-71
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100207
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「看護の歴史」という言葉を聞いて,それはおもしろそうだと思う人がどのくらいいるだろうか。実際,私の学生時代の看護史の授業はとても退屈でつまらなかった。それは,年代と出来事のつじつま合わせのようなもので,テストの前には,「最初に看護学校ができたのは明治何年か」といったことを丸暗記し,何のために歴史を学ぶのかがよく理解できないまま,看護史の授業は一過性の科目として終わってしまった。
昨今でも,看護史教育はそんなに進歩していないのではないか。調査にもとづいているわけではないが,たとえば私は看護教員養成講習会や臨床指導者研修等で,看護論を講義する機会があるのだが,自分の職業のルーツに対する知識が皆無であることを,毎回見せつけられている。
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