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死に直面する学生への援助
万城 ミサキ
1
1大阪府医師会看護学院
pp.569-571
発行日 1977年9月25日
Published Date 1977/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907134
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はじめに
学生は人間の生も死も,そして愛もまだ未知のものとしてしかとらえていない状態で入学してくる.そのような未熟のかたまりであっても,多くの可能性を1人1人が持っている.我々教員は,その可能性を少しでも多く伸ばす援助をする義務がある.看護学生として入学してきた者は,他の人々が経験しない自分の感情を揺さぶる事件や仕事を1度に,数多く経験し,よき看護者たるべく教育されるのである.
経験,あるいは教育がその1人1人によって1プラス1が2となるとは限らず3にも4にもなる場合もあれば,その反対に0のときもあればマイナスになる場合もあるのである.必ずしもプラスになるように反応する場合ばかりではないのである.しかし我々は,学生1人1人が少なくともマイナス反応が出ないように援助すべきである。たとえ今の教育制度がどうであれ,我々は1人の責任として決しでマイナスにすることは許されないのである.
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