いま教育現場では・4
臨床実習について/教育学の立場から—その評価について
伊藤 幸子
1
,
鈴木 俊作
2
1千葉県旭中央病院付属高等看護学院
2千葉県保育専門学院
pp.506-510
発行日 1977年8月25日
Published Date 1977/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907126
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臨床実習のこれまでのあゆみ
学院が誕生するためには,それまで病院で働いていた職員(看護婦)にも複雑な影を落とすことになったようである.喜ぶ者,反発する者,恐れる者,決してすべての人々に祝福されて生まれたわけではない.高看ができて,将来は正看がたくさん臨床に出てくるということで,准看護婦がだいぶ病院を辞めていったということを聞かされた.
そんな状態で臨床実習が開始されたわけであるから,教育以前の問題が山積していたにちがいない.学院の側でどんなにすばらしい目標を掲げても,臨床にそっぽを向かれたのでは話にならない.昭和42年までは‘新カリ’以前の教育なので,臨床ではまだまだ徒弟的師弟関係の色彩が濃かったようである.
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